はじめに
2023年、僕は中小企業診断士1次試験を突破しました。自己採点ベースでは476点、全7科目合格での1次試験突破でした。
先日(2023年10月29日)2次試験を受けて、その結果はまだ出ていません。つまり現段階では1次試験を突破しただけの状態です。
ですが、1次試験を突破するのもかなり大変でした。なので1次試験を突破するために何をやったのかをまとめるだけでも有益な情報になるのでは?と思い今回筆を取らせていただきました。
本記事では、中小企業診断士試験の1次試験に向けて僕が何をやったかをまとめていこうと思います。
こんな人に読んで欲しい
- 中小企業診断士になりたい人
- 1次試験突破に向けて頑張っている人
- でもどう頑張ったらいいかがいまいちわからない人
中小企業診断士試験の受験歴
2023年度が2回目の受験となります。2022年度は5月から勉強を開始したのですが、さすがに3ヶ月では全く足りませんでした。
2022年度の科目合格は経営情報システムのみでした。
筆者の背景
ここで僕のことを少しお話ししましょう。
僕は都内に住む会社員です。仕事はITエンジニアをしています。
ITエンジニアと言っても色々あるとは思うのですが、僕は現在、業務用のウェブサービスの開発エンジニアをしています。機能要件定義から首を突っ込み、より価値の高いサービスを実現すべく提案をし、実現するための設計をし、実際にプログラミングに落とし込んで、お客様に価値を提供する、というお仕事です。この道14年くらいです。
また、中小企業診断士の1次試験科目に対する知識はこんな感じでした
企業経営理論
ITストラテジスト試験に向けての学習でちらほら知っている言葉がある程度
(2023年11月現在、ITストラテジストは未だ合格できていない・・・)
財務会計
知識ゼロ
仕訳?何それ?
運営管理
知識ゼロ
経済学
知識ゼロ
経営法務
知識ゼロ
経営情報システム
科目合格できるレベル
中小企業経営政策
知識ゼロ
つまり、情報システム以外はほぼ知識ゼロからのスタートでした。
1年目の勉強方法
前述した通り、僕は2022年度は科目合格は1つのみ、まさに撃沈でした。
3ヶ月しか勉強しなかったとはいえ、これはさすがに凹みました。
この3ヶ月の勉強方法といえば、過去問をベースに勉強し、参考書を読んで理解を深める、という方法を取っていました。
使った教材は以下です
- 過去問完全マスター(以下「過去マス」)
- スピードテキスト(以下「スピテキ」)
一見していい方法かと思っていたのですが、本試験では全く歯が立ちませんでした。
それはなぜか?
自分なりに分析しました。
それは、土台となる知識がない状態で過去問を回して勉強していたからである、と結論づけました。
過去問なら解けるけど初見問題になると、土台がないため知識の応用を効かせることが全くできませんでした。その結果が1次試験の撃沈でした。
2年目の勉強方法
2年目の勉強をまとめるとこんな感じです。
- 2023年1月から4月:土台作り
- 5月から6月:過去問ぶん回す
- 7月から8月:過去問ぶん回しながら不安なところを重点的に見つめ直す
それぞれ見ていきましょう
2023年1月から4月:土台作り
まずは土台作りをしていきます。学習順番は以下です。
- 企業経営理論
- 財務会計
- 運営管理
- 経済学
- 経営法務
- 中小企業経営政策
※情報システムは土台が出来上がっていると判断し、土台作りからは外しました。
土台作りに活用した教材はスタディングの中小企業診断士講座でした。

https://studying.jp/shindanshi/
1つの科目につき2週間から3週間使いました。
決して綺麗ではないですが、動画を観ながらノートも取って学習していました。手を動かして学んだ知識は今もしっかり頭に定着しています。
各単元の動画講座・スマート問題集(=スタディング独自の問題)・過去問セレクトを活用することで、土台をしっかり作ることに成功したと思います。
5月から6月:過去問ぶん回す
土台作りができたと判断し、次は過去問をぶん回します。
主に使った教材は過去マスです。
ここで工夫したことは、各曜日に1つの科目を割り当てて過去問を解いていったことです。
具体的には
- 月曜日:経済学
- 火曜日:運営管理
- 水曜日:中小企業経営政策
- 木曜日:経営情報システム
- 金曜日:企業経営理論
- 土曜日:経営法務
- 日曜日:財務会計
というふうにこの曜日はこの科目!と決めていました。
これは、7科目ある中で、1つに集中してしまうと、前にやった科目についてどんどん記憶から消えていくからです。
1週間に1度は全ての科目に目を通すようにすることで記憶の定着を狙ったものになります。
のちに、学習進捗によって曜日の科目が入れ替わったりするのですが、上の順番で過去問学習をスタートさせました。
また、過去マスで正解した問題、間違った問題を記録するようにしていました。

これは、何回も間違ってしまう問題を洗い出すためです。
何回も間違ってしまう問題を把握し苦手分野を洗い出し、重点的に学習を進めることができるようにするために、記録することをお勧めします。
また、問題を解くのは大事なのですが、本当に大事なのは解説をしっかり読み、理解することだと思いました。
「なぜこの選択肢が正解なのか」だけでなく「なぜその他の選択肢は間違いなのか」も理解するようにするとかなり深い知識が身につくのではないでしょうか。
僕はそうして得た知識をNotionというツールを使ってまとめていました。

最終的にかなりのボリュームになってしまいましたが、図や数式なども交えて綺麗にまとめることができるため、見直しがしやすいし、デジタルでの管理なので修正もしやすいというメリットもあり、僕は書いては見直し、書いては見直しを繰り返し、学習を進めていきました。
7月から8月:過去問ぶん回しながら不安なところを重点的に見つめ直す
本試験まであと1ヶ月。最後の総仕上げです。
5月と6月で見つけた苦手分野を中心に、過去問をぶん回しました。
過去マス7科目それぞれを少なくとも3周はしました。過去マスの問題数が少ない経営法務や財務会計はもっとやったと思います。
また、過去マスをするだけでなく、本番形式で各年度の問題を解くこともしました。
これはスタディングに過去問の受験モードがあり、それを活用しました。
ちなみに、本試験の数日前に解いた令和4年度の財務会計が24点だったときは絶望しました。
これまずいんじゃないか・・・?とかなり心配になりました。が、そのまま突っ走りました。
1次試験結果
本記事の冒頭にも書きましたが、結果的に2023年度中小企業診断士1次試験は自己採点ベースで476点、全ての科目で合格でした。
各科目の点数は以下です。
- 経済学:72点
- 財務会計:64点
- 企業経営理論:64点
- 運営管理:64点
- 経営法務:68点
- 経営情報システム:76点
- 中小企業経営政策:68点
1次試験突破して思ったこと
中小企業診断士1次試験は科目数も多いし、科目そのものも多岐に渡ります。
それらをいきなり解いて全て合格レベルである人はあまり多くないと思います。
いたとしてもほんのひと握りでしょう。
これを読んでいるあなたももしかしたらそのひと握りの人間かもしれません。
しかし、もしそうでない場合、僕はしっかりと土台作りをすることをお勧めします。
本試験では当然ながら初見問題が多く出されます。
過去問で解いた問題がそのまま出ることは稀でしょう。
そこで、初見問題にも対応できる応用力を身につけるにはやはり土台作りが大事だと思います。
そして土台だけではダメなので、さまざまな問題を通してさらなる知識の定着を目指すことも大事です。
仲間を作ることの大事さ
中小企業診断士試験は超難関資格の1つです。
時には勉強がうまくいかずに行き詰まってしまうこともあるかと思います。
そんな時、受験仲間がいることがとても心強く感じました。
1次試験を突破したのは喜ばしいことですが、試験を通じて受験仲間ができたことも大きな要因であると感じています。彼らとの勉強方法の共有はとても参考になりとても有益でした。でも、正直言うと、ただただ話すだけでも不安が軽減されたのが一番大きいと感じました。
最後に
最後に、これを読んで、少しでも学習方法に関して参考になったと思う人がいればいいなと思います。
あなたの1次試験突破を心より願っています。
僕はまだ今年の2次の結果が出ていませんが、もし今年ダメでも、来年の2次試験突破に向けて頑張ります。